預貯金の残高はいつの時点を基準に判断するのですか?

事案によって異なります。

例えば、3年前に別居した夫婦で、現在の預貯金は合計500万円(夫名義400万円、妻名義100万円)、別居時の預貯金は合計200万円(夫名義100万円、妻名義100万円)だったとします。

考える主婦のイメージイラストこの場合、現在を基準とすれば、500万円が対象となるので、2分の1ルールにより、それぞれの取得額は250万円となります。結果、妻は夫に対し、150万円(250万円—100万円=150万円)を請求できます。

ところが、別居時を基準とすれば、200万円が対象となるので、それぞれの取得額は100万円となります。結果、妻は夫に対し、財産分与の請求はできなくなります(100万円—100万円=0)。

この問題については、裁判例も別れており、一概には言えませんが、基本的には次のように考えるべきでしょう。別居とともに、相手の財産形成に対する協力関係がなくなっているような場合は、別居時を基準とすべきです。

しかし、そのような協力関係が継続しているような場合は、離婚時(現在時)を基準としてよいと思われます。

例えば、妻が子どもを連れて別居し、育児を行なっていたような場合は、妻の協力があったからこそ、夫は安心して仕事に打ち込んで現在の資産を形成したともいえます。また、妻が夫の事業に協力していたような場合も同様です。

デイライト法律事務所宮崎晃この問題については、最高裁判所の直接的な判例もなく、下級審では判断が別れていますので、どのように考えるかは専門的な知識が必要です。離婚専門の弁護士へご相談されることをおすすめします。

 



「財産分与」についてよくある相談Q&A


よくある相談Q&A