面会交流が認められないのはどのようなときでしょうか?

Q:離婚後、別れた夫に子どもを会わせたくないです。
どうしたらいいですか?

一定の場合に、別れた配偶者と子どもの面会交流を認めない場合があります。

弁護士悩むイメージイラスト面会交流は離れて暮らす親が子どもと面会したり、電話やメール等で交流する権利です。

このため、面会交流を求められた場合、子どもを離れて暮らす親に合わせることを拒否することは、基本的に認められません。

 

しかし、面会交流は「子の福祉」、すなわち子の健全な成長に有益であることを前提としているため、面会交流の実施によりこれを害することが明らかであると客観的な事情から認められる場合には、面会交流が制限されることがあります。

悲しい子供のイメージ画像具体的には

① 子どもと暮らす親の再婚により、子が再構成された家族にいる場合

② 子が離れて暮らす親から暴力等の虐待を受ける危険性が高い場合

③ 子が離れて暮らす親に連れ去られる危険性が高い場合

④ 子が精神的負担から健康状態を著しく損なう危険性が高い場合

⑤ 離れて暮らす親が、子どもと暮らす親(同居親)を不当に非難するなどして子と同居親との仲違いを図り、又はその間の精神的安定を阻害させる危険性が高い場合などです。

 

もっとも、最近の審判例では、これらの事由が認められたとしても直ちに面会交流を全面的に禁止するのではなく、面会交流の条件や方法の工夫により実施することができないかについて、具体的な検討がされているようです。

近年、離れて暮らす親と子どもの面会交流が制限された審判例としては、次のものが挙げられます。

 

裁判のイメージイラスト■子を監護している母が父の暴力等を理由に提起した離婚訴訟が係属しているのみならず、保護命令が発令されており、父と母が極めて深刻な紛争・緊張状態にある場合(東京家審平14.10.31)

■父母の離婚の原因が父の暴力にあり、父も自己が加害者であることを認め、母に対する暴力を反省し、治療を受けているものの、なお加害者としての自覚が乏しいこと、実母がPTSDと診断され、心理的にも手当てが必要な状況にあり、母子の生活を立て直すために努力をしていることなどから、現時点で面会交流を実現させることは母に大きな心理的負担を与え、その結果、未成年者の福祉を著しく害するおそれが大きい場合(東京家審平成14.5.21)

■父母の不和・対立は今なお厳しい状態にあることから、現時点において面会交流を認めることは子らに弊害を招きかねず、その福祉に合致しない場合(横浜家審平成14.1.16)

■13歳の子が父に嫌悪感を抱き、強く面会交流を拒否している場合(東京家審平7.10.9)

 

 

 



「面会交流」についてよくある相談Q&A


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